2008 今治の夏 〜夏の遊び方教えます 3 〜

桜井海岸の海水浴場「桜井パーク」は、90年代初頭まではそこそこ賑わっていたのだけれど、今では週末でも閑散としています。その理由は、お客さん側にだけでなく、海水浴場側にもあって、とにかく、人をもてなすサービス業の意識が皆無。昔は沖にあった、飛び込み台や筏が漁業権との絡みでなくなり遊びにくくなったのを、なんとかして埋めようなんてさらさら思っていないらしく、お客さんが来ないのも無理のない話。でもお陰で我が家はほとんどプラベートビーチのように使わせていただいています。前回、平日なんて他にお客さんいないことも、なんて書きましたが、ほらこの通り。

IMG_0197_convert_20090608135015.jpg嫁さんとまだ1歳になっていない時の下の子カンタ。これは一昨年の写真ですが、だ〜れもいません。ちなみに後ろに見えているのは石鎚連山。




IMG_0178_convert_20090608135121.jpgこちらは少しアングルを左に向けた場合。香川県丸亀市の方角です。5キロ先に見えているのは桜井から湯ノ浦へかけてのシンボル的存在、平市島。水がとても綺麗ですが、これはその年や日によってかなり差があります。写真の2006年は、海も空も澄み切っているいい夏でした。



さて、そんな何もない海水浴場で、何をしているのかというと、もちろん泳いでいるのですが、沖に目標となるものが何もない中、ただ泳いでいるのではないんです。魚釣りをしながら泳いでいるのです。

今から20年くらい前でしょうか、シュノーケリングの道具を身につけ、もぐって海の底を見ていた時、僕は10〜15センチくらいのネズッポの仲間が、砂にカモフラージュして見にくいものの、実はたくさんいるのを見つけました。この魚は、普通にコチとかメゴチとかいわれていますが、本当は分類学的にはマゴチやメゴチとは全くの別種なんだそう。しかも細かく見ると数種類に分かれるみたい。でもこのブログでは以後「コチ」で通します。この「コチ」、キス釣りの外道とされる投げ釣り好きな方なら誰もが知っている魚ですが、なんのなんの、素揚げや天ぷらにしたら頭ごと食べられるむちゃくちゃうまい魚です。祖父は「ションベゴチ」と言ってましたが、どういう意味かわかりません。僕は簡単に釣れることからずっと「ションベン(小便)ゴチ」だと思ってました。

閑話休題。で、その当時、父が2日に1回の割合で、砂浜の端にある防波堤まで行って釣りをしていたのですが、これがたいした釣果がない。その「コチ」が2、3匹と小さなハゼ、そしてたまにキス(シロギス)やギザミ(関東ではベラ)が釣れる程度でした。砂底に張り付く「コチ」を見て、こんなにおんのやったら手で釣ろうわい、と、なりきり今治弁で思いついた僕が、キス釣りの仕掛けにゴカイをつけ、それを手にして彼らのいる底に垂らすと、案の定、釣れるわ釣れるわ、「コチ」ばかりでしたが簡単に10数匹を釣り上げました。そりゃそうです。魚が見えててその前に餌を下ろすんですから。喰い初めでは引かず、ちゃんと食いついてから引き上げるのは、釣り堀以上に簡単。しかし相手はそれでも天然の魚。これが面白くって面白くって、以来、泳ぎながら釣る、釣りしながら泳ぐようになりました。もっとも、よく釣れるのは波打ち際に近い棚になっているところで、しかも潮が引いていると沖まで歩いていけるくらいの遠浅のビーチなので、泳ぐというよりはただ浅瀬で浮かんでいたり、暑いから肩から下を海に浸かっていたりするだけのことが多いです。

そうして編み出した遊びですが、男の、あるいは僕の習性として、そのうち「コチ」釣りには満足しなくなりました。やっぱりキスやギザミが釣りたい、となる。本で調べて、キス釣りは餌を動かさないとダメ、そしてギザミは岩場に生息する、というのを学びました。で、仕掛けを変えたり針を変えたり、釣る場所を変えたりと研究。キスは、道糸を長めにして泳いで流していると釣れるようになりました。ギザミは干上がった時に海岸から20メートル程のところに出現する岩場の周りにいけばキスよりも簡単に食いつくこともわかりました。彼らは「コチ」よりも釣るのにテクニックがいるし、引きも強いので、なるほど、「コチ」が外道とされるのがよくわかりました。

さらに、5、6年前だと思いますが、ギザミがたくさん棲むその岩へ向かって泳ぎながら釣り針を垂らしていた時、肩ごともっていかれるような強烈な引きで危うく溺れそうになったことがありました。なんだなんだと岸へ戻り、夢中で糸をたぐり寄せると、20センチ近いチヌ(黒鯛)が釣れていて狂喜乱舞。それまでは水が澄んでいる時に姿を見かけることがたまにあるだけで、釣れることなどなかったのですが、偶然針にかかったことで、以来、僕の狙いは専らチヌとなりました。が、しかし今なお、これ、という確実なコツを見いだしてはいません。針についてのみ、チヌ用に大きくしたら他の魚さえ釣れなくなって面白くなかったので、キス用の7号や8号を使うこと、さらに返しが摩耗していると外されてしまうので、新しいのに頻繁に交換すること、という様に落ち着いています。砂浜から突き出る排水溝の周辺や、ギザミのいる岩の周りでその姿を見ることは多いのですが、彼らは警戒心が強いのか、簡単には食いつきません。水がやや濁っていてこちらの姿が見えない状況で、泳いだり歩いたりして、餌を動かす、キスと同じやり方がいいようですが、狙っている割には、まだ確率が低いです。

そんな釣り遊びですが、2000年に初めて今治に連れて行った嫁さんにも好評で、最初は触れなかったゴカイを今では自分でつけて「コチ」やギザミを釣っています。泳ぎがうまくないので、流石にキスやチヌは捕れませんが。ショーゴは去年まではそれを見ているだけで、餌にかかった時に持たせてもらい、ピクッピクッと引く感覚を楽しんでいたのが、小学生になった今年は、僕もやってみたい、と。まだ泳げないので危ないけれど、まぁ、背の届くところで、僕がそばにいてやればいいだろう、運がよければ「コチ」くらいなら釣れるだろうと、初めて持たせてみました。

P1070463_convert_20090605224004.jpg大喜びで釣り出し、10分もたたないうちに、生まれて初めて自分の力で魚を釣り上げた写真がこれです。

「パパ〜、僕ってすごい〜!?」


P1070470_convert_20090605224400.jpg体調15センチ程のチヌ(キビレ)で、ショーゴは、大興奮。すごくビクビクッて来たんだ、あ、鯛だ!ってすぐわかったよ!パパも頑張って釣ってね、と、それからずっと得意満面に語っていました。

ちなみに僕はというと、このままでは父親の沽券にかかわると必死になって釣り、なんとか同じサイズのチヌ1匹とそれより小さい2匹をヒット。親子で、「パパの方が上手だ」「いや僕の方だ」と1日中言い合っておりました。







安心の日本製、今治タオルをギフトで贈るなら
「いまばりタオルブティック」で!









記事が面白かったらクリックして下さい!


theme : 香川・愛媛・高知・徳島
genre : 地域情報

comment

Secret

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

>元桜井住人さん

素敵なコメントつけてくださりありがとうございます!

「30年経つと」ということは、僕と同世代の方でいらっしゃるのかなぁ。だとすると、僕が小学生の時に桜井パークでうらやましく見ていた、泳ぎのうまい地元の子達、の中にいらっしゃったのかもしれませんねぇ。当時は飛び込み台があり、そこに真っ黒の桜井の小学生が群がっていました。都会っ子の僕にはとてもかなわない自由闊達な印象が残ってます。

桜井小学校は僕の祖父母の家のすぐそばです。家は駅と小学校の間にあります。暑い中、そこから、両親が挙式した綱敷天満宮を経由して海へと歩いたものです。延々と続く田んぼの匂いは今でも鼻に残っているような気がしますが、今では多くが埋められてしまいました。

住んでいらしたところ、検索してみたら、戸倉屋さんのすぐそばですねぇ。私の父の友人でいらっしゃるのか、一度お邪魔したことがあります。あの界隈は昔ながらの風情がかろうじて残されていますが、お住まいはもうありませんでしたか、それは残念でした。

今年も「帰省」する予定です。今からすごく楽しみです。
FC2カウンター
FC2ブログランキング

FC2Blog Ranking

PR




安心の日本製、今治タオルをギフトで贈るなら
「いまばりタオルブティック」で!
今日の日付入りカレンダー

06 ≪ 2009/07 ≫ 08
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -
カテゴリー
ブログ内検索
最近の記事
リンク
最近のトラックバック
プロフィール

J.A.ガビー

Author:J.A.ガビー
愛媛人の父と東京人の母の間に生まれた、東京生まれの愛媛人。瀬戸内が好きで好きで、人生最大の失敗といえばしまなみ海道に生まれなかったことだと思う。毎年夏には今治へ「帰る」。それが一番の幸せな時。

広島東洋カープの熱狂的応援(キャッチャーマニア、倉大好き!)、自然&街散策、ガーデニング、日本産クワガタの採集と飼育、料理、競馬、お笑い、フランス語と、興味あることがたくさんあって、収拾をつけるのが難しい、そして楽しい。しばしば子供のようなと形容されてしまうが、なんとでも言いなさい、これでも男の子2人の父親である!

お酒は飲めない、でもそもそも飲む必要がない程、ハイテンションな時多く、早口で毒舌。フランス人の友人にさえ、口が悪いと褒められたことがある。さらに、天然の姉さん女房に四六時中鍛えられ、ボケツッコミには自信ある。モノマネも得意。球場でヤジで笑いをとれるのは、唯一全国レベルの特技だといえる。

何をするにしても、自分ならこうするを考えてしまうスタイルは、損なのか得なのかはわからないけれど、僕の人生は今のところ上々だ。最近上司に、AKYと賛辞を送られ、僕はとっても嬉しかった。

Produced By 曽我部 貴司

*このブログは、僕の興味に合わせてテーマが多岐に渡ります。どれにも興味が湧かないという大変残念な方は置いとくとして、全部に食らいつけるという方もそれはそれでちょっと心配ではあります。

テーマを左の「カテゴリー」欄にまとめてあります。もし魅かれる話題がありましたらそちらをクリックしていただけると、まとめて読めるようになっておりますので、是非どうぞ。

Mozilla Firefox ブラウザ無料ダウンロード

RSSフィード
By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

QRコード
QRコード