2008 今治の夏 〜夏の遊び方教えます 3 〜
嫁さんとまだ1歳になっていない時の下の子カンタ。これは一昨年の写真ですが、だ〜れもいません。ちなみに後ろに見えているのは石鎚連山。
こちらは少しアングルを左に向けた場合。香川県丸亀市の方角です。5キロ先に見えているのは桜井から湯ノ浦へかけてのシンボル的存在、平市島。水がとても綺麗ですが、これはその年や日によってかなり差があります。写真の2006年は、海も空も澄み切っているいい夏でした。さて、そんな何もない海水浴場で、何をしているのかというと、もちろん泳いでいるのですが、沖に目標となるものが何もない中、ただ泳いでいるのではないんです。魚釣りをしながら泳いでいるのです。
今から20年くらい前でしょうか、シュノーケリングの道具を身につけ、もぐって海の底を見ていた時、僕は10〜15センチくらいのネズッポの仲間が、砂にカモフラージュして見にくいものの、実はたくさんいるのを見つけました。この魚は、普通にコチとかメゴチとかいわれていますが、本当は分類学的にはマゴチやメゴチとは全くの別種なんだそう。しかも細かく見ると数種類に分かれるみたい。でもこのブログでは以後「コチ」で通します。この「コチ」、キス釣りの外道とされる投げ釣り好きな方なら誰もが知っている魚ですが、なんのなんの、素揚げや天ぷらにしたら頭ごと食べられるむちゃくちゃうまい魚です。祖父は「ションベゴチ」と言ってましたが、どういう意味かわかりません。僕は簡単に釣れることからずっと「ションベン(小便)ゴチ」だと思ってました。
閑話休題。で、その当時、父が2日に1回の割合で、砂浜の端にある防波堤まで行って釣りをしていたのですが、これがたいした釣果がない。その「コチ」が2、3匹と小さなハゼ、そしてたまにキス(シロギス)やギザミ(関東ではベラ)が釣れる程度でした。砂底に張り付く「コチ」を見て、こんなにおんのやったら手で釣ろうわい、と、なりきり今治弁で思いついた僕が、キス釣りの仕掛けにゴカイをつけ、それを手にして彼らのいる底に垂らすと、案の定、釣れるわ釣れるわ、「コチ」ばかりでしたが簡単に10数匹を釣り上げました。そりゃそうです。魚が見えててその前に餌を下ろすんですから。喰い初めでは引かず、ちゃんと食いついてから引き上げるのは、釣り堀以上に簡単。しかし相手はそれでも天然の魚。これが面白くって面白くって、以来、泳ぎながら釣る、釣りしながら泳ぐようになりました。もっとも、よく釣れるのは波打ち際に近い棚になっているところで、しかも潮が引いていると沖まで歩いていけるくらいの遠浅のビーチなので、泳ぐというよりはただ浅瀬で浮かんでいたり、暑いから肩から下を海に浸かっていたりするだけのことが多いです。
そうして編み出した遊びですが、男の、あるいは僕の習性として、そのうち「コチ」釣りには満足しなくなりました。やっぱりキスやギザミが釣りたい、となる。本で調べて、キス釣りは餌を動かさないとダメ、そしてギザミは岩場に生息する、というのを学びました。で、仕掛けを変えたり針を変えたり、釣る場所を変えたりと研究。キスは、道糸を長めにして泳いで流していると釣れるようになりました。ギザミは干上がった時に海岸から20メートル程のところに出現する岩場の周りにいけばキスよりも簡単に食いつくこともわかりました。彼らは「コチ」よりも釣るのにテクニックがいるし、引きも強いので、なるほど、「コチ」が外道とされるのがよくわかりました。
さらに、5、6年前だと思いますが、ギザミがたくさん棲むその岩へ向かって泳ぎながら釣り針を垂らしていた時、肩ごともっていかれるような強烈な引きで危うく溺れそうになったことがありました。なんだなんだと岸へ戻り、夢中で糸をたぐり寄せると、20センチ近いチヌ(黒鯛)が釣れていて狂喜乱舞。それまでは水が澄んでいる時に姿を見かけることがたまにあるだけで、釣れることなどなかったのですが、偶然針にかかったことで、以来、僕の狙いは専らチヌとなりました。が、しかし今なお、これ、という確実なコツを見いだしてはいません。針についてのみ、チヌ用に大きくしたら他の魚さえ釣れなくなって面白くなかったので、キス用の7号や8号を使うこと、さらに返しが摩耗していると外されてしまうので、新しいのに頻繁に交換すること、という様に落ち着いています。砂浜から突き出る排水溝の周辺や、ギザミのいる岩の周りでその姿を見ることは多いのですが、彼らは警戒心が強いのか、簡単には食いつきません。水がやや濁っていてこちらの姿が見えない状況で、泳いだり歩いたりして、餌を動かす、キスと同じやり方がいいようですが、狙っている割には、まだ確率が低いです。
そんな釣り遊びですが、2000年に初めて今治に連れて行った嫁さんにも好評で、最初は触れなかったゴカイを今では自分でつけて「コチ」やギザミを釣っています。泳ぎがうまくないので、流石にキスやチヌは捕れませんが。ショーゴは去年まではそれを見ているだけで、餌にかかった時に持たせてもらい、ピクッピクッと引く感覚を楽しんでいたのが、小学生になった今年は、僕もやってみたい、と。まだ泳げないので危ないけれど、まぁ、背の届くところで、僕がそばにいてやればいいだろう、運がよければ「コチ」くらいなら釣れるだろうと、初めて持たせてみました。
大喜びで釣り出し、10分もたたないうちに、生まれて初めて自分の力で魚を釣り上げた写真がこれです。「パパ〜、僕ってすごい〜!?」
体調15センチ程のチヌ(キビレ)で、ショーゴは、大興奮。すごくビクビクッて来たんだ、あ、鯛だ!ってすぐわかったよ!パパも頑張って釣ってね、と、それからずっと得意満面に語っていました。ちなみに僕はというと、このままでは父親の沽券にかかわると必死になって釣り、なんとか同じサイズのチヌ1匹とそれより小さい2匹をヒット。親子で、「パパの方が上手だ」「いや僕の方だ」と1日中言い合っておりました。
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