暑い夏には、よく冷やした龍井茶を
中国南部、福建省で中国茶に目覚めた僕は、以後中国各地への出張の度に、それまでは大して気に留めていなかった仕事先や宴会で出されるお茶にアンテナを張るようになり、少し癖のある普耳(プーアール)茶や茉莉花(ジャスミン)茶も好んで飲むように。そうそう、普耳茶を初めとする後発酵茶の黒茶は、脂質を分解する作用があるそうで、一説には中国人はあれだけこってり系を食べながら肥満の方が少ないのは、黒茶のお陰だとか。
そんな中、一番のお気に入りとなったのは、上海や、上海に程近い浙江省の杭州に行くと出されるお茶。それは発酵させていない緑茶で、渋味と苦味のあるパンチの効いた味は烏龍茶よりもさらに美味しく、和食にもあうと思いました。その名は龍井(ロンジン)茶。聞いたことのない名前でしたが、なんと宇治茶、つまりは日本茶のルーツとのこと。なるほど、日本人である僕の感性にぴったりだったわけです。



こういった飲み方については、長い歳月の中でそれぞれが育んできた文化の違いで、甲乙つけがたいですが、食後にホッとする意味で飲むお茶なら、日本の厚手の湯飲み(個人的な好みでは陶器)での方がいいかなぁと。対して、龍井茶は良質のものは何度も煎じることができ、長続きするので、ティーパーティーをするのにはふさわしいように思います。

そうそう、龍井茶は、流石中国、偽物も多いそうです。ですが、外国人の僕には偽物か否かはもちろんわかりません。


読者の皆さんには是非、こんなお茶の文化からでも中国に触れていただけたらと願います。政府同士のやりとりを見ていると何かと白黒つけようとするばかりで、嫌になる日中関係ですが、我々庶民レベルの上では、中国はもっと身近で面白いところ。そうそう、白黒といえば、パンダの赤ちゃんは今年は残念な結果に終わりましたが、来年また生まれたら、「茶茶」なんていう名前はいかがでしょう?




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コメント
No title
とても興味深く読ませていただきました。
お茶にもいろいろな種類と文化があるのですね。
ところで今週末は今治へ行かれ(帰られ?)ますか。
私たち仲間は3日はサンライズ糸山、
4日は弓削島から船で20分ほどの豊島コミュニティーセンターに
宿泊の予定です。
豊島の宿は空いているようですが…。
もしも、宜しければご一緒に?
キヨタ & ヨーコ #- | URL | 2012/07/31 20:05 [edit]
No title
龍井茶私も飲んでみたいです。
陸羽が極めたお茶の作法が茶の湯の基礎になった事を思うと
中国には色んな事を教えてもらっていますね☆
パンダの名前「茶茶」賛成です!
miri0214 #- | URL | 2012/07/31 22:51 [edit]
>キヨタ&ヨーコさん
コメントと、さらに素敵なお誘いどうもありがとうございます!
今、インドネシアのジャカルタにいます。今治へは、生憎、日曜からなんです...おんまくはたぶん疲れてていけないかなあ、と。9日には小島に行くつもりです。
サンライズ糸山は、従業員知ってます!横田さんという方見つけたら、ガビーの知り合いだ、と言えば、ドリンクくらいつけてくれるかもしれません!
J.A.ガビー #- | URL | 2012/08/02 22:32 [edit]
>miri0214さん
そうです!日本文化と言ったって、おおもとは教えてもらったもの、もう少しそこに畏敬の念はあっていいんじゃないかと。
早く帰宅して、冷たい龍井茶が飲みたいです。
J.A.ガビー #- | URL | 2012/08/02 22:36 [edit]
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