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成田発 It's My Style!

千葉県成田市から、毎日を楽しく豊かに上々にする僕なりのスタイルを、広く世に問う!(大袈裟なw)

 

不思議なミンミンゼミ 

緑の蛍光色に黒でバシッと決めた姿、伸びやかで力強い「歌」、そして木の高いところにいる上にすばしっこくなかなか捕まらない気高さ。ミンミンゼミは今でも見かけるとワクワクする一番好きなセミです。ですが、同時に、好みの生息条件がよくわからない謎のセミでもあります。


P1080761.jpg僕が東京の山の手のセミ採り少年だった頃、ミンミンゼミは稀で、声がするのもひと夏に10回あるかないかでした。初めて合唱しているのに出くわし、素手で捕まえ感動したのは、小学3年生の頃参加した小田原城趾の写生大会、次が5年生の林間学校に行く途中の小諸城址だったと思います。また、愛媛でも今治市内では耳にせず、山を上がって玉川町に行かないといませんでしたので、ミンミンゼミというのは緑豊かな山の中にいるセミなんだと感じていました。


中学高校と都心部に通うようになると、そこにミンミンゼミがたくさんいて驚きました。しかも林になっている例えば皇居や芝公園の中だけでなく、車がひっきりなしに通る国道沿いの街路樹でも鳴いていました。特にプラタナスで見かけたので、今度は、もともと森の中のセミなのだけれど、都心部に多いプラタナスが好きでそれが好条件になっているんだろう、くらいに思うようになりました。「緑豊かな森のセミ、ただしプラタナスが好きで都心部には多い」それがずっともっていたミンミンゼミに対するイメージでした。


ところが、どうもそうでもないようなのです。それでは説明のつかない事象がままあります。


1つ目は、この20年くらいの間に、山の手でどっと増加したことです。今では普通に声を聴くようになっています。が、緑が多くなったわけではありません。むしろ僕の子供の頃にはまだあちこちに残っていた大地主さん達の屋敷林は、今ではほとんどなくなりました。プラタナスが増えたわけでもありません。


そして愛媛でも同じように緑が減ったのにミンミンゼミが増えた現象が。僕のフィールドの今治市の湯ノ浦では大学生の時に初めて声を聴き、おお珍しい、と驚いたのを皮切りに数を増し始め、今では一大勢力、大きな声も相まって最も賑やかに振舞っているセミです。今治も、森は大きく切り開かれ、例えばクワガタも乾燥に強いノコギリクワガタが目立つようになっていますが、そこに「森のミンミンゼミ」が進出してきたわけで、不思議です。なお面白いことに、クマゼミの鳴く朝から10時くらいまでだけは静かにしています。元々大勢力だったクマゼミと鳴き声で競合することを避け、時間で棲み分けを行っているようです。


さらに成田で観察していて気がついたことが。もともとヒグラシ、アブラゼミ、ニイニイゼミに続く4番目の勢力で、あまりたくさんいるセミではありませんが、彼らがいる場所というのが極めて局所的なのです。僕の家の近所では農家の大木、特にケヤキの、上のほうで固まって鳴いています。発生しているのもその木の周辺で、地下水が滲む土手の部分でばかり。前回の記事の幼虫もそこで見つけたものです。また、舗装された公園に街路樹があるだけで決して林にはなっていない成田市役所の周りでは、ピンポイントで早朝からミンミンゼミの大合唱です。それらに対し、雑木林の濃い緑の中にはほとんどやってこないようで声がすることは稀です。抜け殻も見つかりません。


どうも、ミンミンゼミは、単純に「森のセミ」でもなければ、プラタナスが好きなセミでもないのかも、と思うようになったのです。ですが、では何を好むの?というとすべてをうまく網羅する説明にまだ出会っていません。図鑑等では乾燥・高温に強く都市化に適応している、という紹介がなされていることもありますが、それだけだと、本来のやや涼しい山の気候を好み北海道にもいることや、例えば酷暑となる広島市や宇都宮市といった都市の中心部、あるいは昔よりは人の手が入って乾燥傾向にあるしまなみ海道の島々には今もほとんどいないことと、今ひとつしっくりしません。あるいは、ミンミンゼミの中には寒い地域の系統や耐暑性に優れた系統といった複数の性質の系統があって、それぞれの地に適応した系統が何らかの理由で入り込むと増える、というような説もありますが、それを例えば遺伝子レベルでの解明はまだされていないようです。とてもミステリアスなセミなのです。


一応僕なりに考えてみると、ミンミンゼミは、成虫は、狭い面積で構わないのである程度開けた空間で、明るく風が通る場所を好み、幼虫は、流水を必要とするセミなのではないでしょうか?風の通らない平野部の林、つまり、かつて山の手にあった屋敷林や今治の照葉樹林、そして現在の成田の雑木林よりは、風通しのよい木々、山間部の林や都心の緑、高木の上の方がよく、実は広大な森を求めておらず、移動範囲も狭いのかもしれません。そして幼虫は、抜け殻にしばし泥が付着していることからして、地下に水脈があり、かつ水はけのよいところ、例えば古城の堀のような土手部分が好きで、その条件があれば、都心でもあるいは開発されたところでも、生息できるように思います。


決して高温が好きなセミというわけではなく、成虫に風、幼虫に水があれば狭いエリアでも繁殖していくことができる、だから鬱蒼とした林が切り開かれ一見暑く乾燥した場所でもむしろ成虫には条件がよくなることもある、そんな風に思うのですが、いかがでしょうか?












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コメント

No title

クマゼミなんかで見られたように、木の移植とともに局所的に移動している可能性はないでしょうか?

ムギ #- | URL | 2011/08/08 21:11 [edit]

Re: No title

> クマゼミなんかで見られたように、木の移植とともに局所的に移動している可能性はないでしょうか?

もちろんあると思います。東京の湾岸地帯で大発生しているクマゼミやミンミンゼミは、まとまった木々が移植されたのが元だとしか考えられません。今回の例でいうと、成田駅前の街路樹で合唱しているミンミンゼミがそれかもしれません。もしかすると、今治のミンミンゼミも、発端は道路建設の際に周りに植樹した木々からで、しかも条件がよかったから増えたのかもしれませんねぇ。じゃあ、山の手での増加はなんなんだろう...。

クマゼミは、木の移植と共に持ち込まれたのを起爆剤にか、三浦半島や房総半島の南部から徐々に北方に進出していますが(一昨年は印旛村でも耳にしました)、ミンミンゼミは、大発生しているところから広がっていく現象はどうも弱いように思います。鳴き移り激しく、写真に収めるのが難しいくらいですが、案外狭い範囲で行動しているような感じです。だからこそ局所的な発生のままで、元々のよく通る声のために目立ち、余計謎めいて感じられるのかもしれません。

J.A.ガビー #- | URL | 2011/08/09 07:53 [edit]

No title

ミンミンゼミに関しては、我が家の周辺でも局所的です。40年近く観察していますが、けして生息範囲を広げていません。近所にある50坪程のケヤキを中心にした屋敷林でだけ鳴いています。すぐ横には桜並木がありますが、サクラには見向きもしません。アブラゼミはサクラが大好きなようですが、ミンミンゼミはもっぱらケヤキです。

クマゼミもいますが、市内では局所的に2地域でのみ鳴いています。そのポイントは直線距離で10キロ離れていますので、両ポイントの個体群にはつながりはないと思われます。しかし、40年間近く局所的に生息し続けているミンミンゼミに比べクマゼミは移動性が高く、鳴き声が聞かれる範囲が数年で数百メートル広がっています。

セミは飛ぶので自由に生息範囲を広げそうですが、近所での継続観察から言えるのは、ミンミンゼミは局所定着型の昆虫らしいということです。

まりもん #- | URL | 2011/08/10 22:18 [edit]

>まりもんさん

まりもんさん、お久しぶりです。

そうですか、まりもんさんの観察でもミンミンゼミは局所定着型ですか。

彼らは鳴き移りしますが、あれってもしかして、移動しない♀を探しながら鳴いている
表れなのかもしれませんね。♀の近くで鳴くために、ひと鳴きしてはちょっと移動を繰
り返しているものの、その範囲はかなり狭く、同じ所をグルグルまわっているのかも、
と思ってます。

先日、記事もしている部屋で羽化を観察した♂を庭で離して以来、もう3回も庭に♂
が飛んで来て鳴いていますが、去年まで庭では1度も鳴いたことがなかったし、ある
高木は彼らが好むわけではないクヌギやコナラばかりなので、もしかしたらあの個体
なのかもしれません。

ガビー #- | URL | 2011/08/11 16:51 [edit]

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