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成田発 It's My Style!

千葉県成田市から、毎日を楽しく豊かに上々にする僕なりのスタイルを、広く世に問う!(大袈裟なw)

 

「いつか輝く原石」甲斐雅人選手のこと 

僕は、大の広島カープファン。今、カープは、市民球場の最後を、10年以上の長い長い低迷を脱する躍進で迎え、ファンも街も盛り上がっていますが、僕はといえば、必ずしも気持ちは晴れていません


57-2 構え背番号57、甲斐雅人という内野手がいます。入団した時に、NHKの『いつか輝く原石を求めて』というドキュメンタリー番組で取り上げられていたので、記憶しているカープファンも多いはず。


宮崎の県立高鍋高校の出身で、高校3年時で身長187センチの大柄ながらショートとピッチャー兼任、打順は3番。甲子園へはあと一歩届かず、早稲田大学への進学が決まっていた(しかも野球部の推薦ではなく)にもかかわらず、名物スカウト村上さんの熱烈な誘いに、周りの意見もはねのけて「カープでやりたい」と4位指名で入団してきてくれた選手です。


僕は、カープが強くあるには育てていくしか道はなく、育てるなら、内野手ならショートの、外野手なら左打ち限定でできればセンターの高校生を穫るべきだと常々思っています。そこを守っているのが一番伸びしろが大きい選手だからです。甲斐君が入団した2000年の頃のカープは、それまでに獲得した球団期待の内野手達が伸び悩み、彼らに賭けていたためか絶対数さえ足りておらず、スーパーサブであるはずの木村拓選手がショートに入っている悲惨な状況でした。当然、ドラフトでもそこを埋めるべく動くわけですが、地元出身の即戦力大学生にはドラフト寸前で裏切られるわ、ずっと追いかけていた隠し球的1位候補は他球団にもっていかれるわ、と四面楚歌。内野はすでに破綻している上、先々のことを思うと絶望的な気分になっていました。そして実際、もう浮上はありえないのではないか、という弱い弱いカープを見せられていくわけです。


そんな中、早大を蹴ってまでやってきてくれた大型遊撃手。それだけでもありがたいのに、入団早々、2軍でいきなり4番を打たされたりショートのレギュラーを与えられたりと、左右に打ちわけられるしなやかさと強肩への評価がうなぎ上り。さらに、当時はカープの主力選手すら誰も作っていなかったホームページを立ち上げ、ファンへメッセージを発信し始めました。これは何かもっている、夢を託す価値がある、そう思わせる若者でした。僕は関東の人間なんでできることはたかがしれているけれども、花を咲かせてやらにゃあいけん、そう思い、1年目から応援してきました。


期待に違わず、体がなかなか太くならない悩みはありながら、技術的には順調に育ち、4年目の終わりには1軍初出場を果たします。また、ホームページにはファンを結集させてくれる力まであり、僕は、彼のお陰で、30年近くずっと1人でやってきたカープファンに、仲間ができるようになりました。今僕は、球場へ行けば、1人でいられることはできないほどですし、広島にさえ友人がいますし、見に行けない時でもテレビ画面やメールを通じて、ああでもないこうでもないと語り合いながら試合に接することができますが、これは甲斐君がいなければありえなかったことです。翌年には5月までに打率を5割近く打ちまくり、尾形選手の怪我で1軍に呼ばれ、5月31日千葉マリンスタジアムで1軍初ヒットが出ましたが、僕は運良く生で見ることができただけでなく、応援仲間に囲まれて、自分のことのように祝福されて目撃したのでした。その瞬間、僕が思わずつぶやいた「あと1999本!」という祝辞は、回り回ってその日のうちにご本人の耳にも入ったという程です。そう、いつの頃からか、ご一家、そしてご本人にまで親しくさせていただくようになりました。それまでカープの選手に直接サインをいただく機会さえなかったのに。


が、好事魔多し。この時すでに痛めていた肩は、その後1年彼を悩まし、守備は二遊間から外され、主にファーストに入るようになります。ファーストにつく以上、打ちまくるしかないわけで、ファームでは2塁打3塁打のチームトップ、打率も3割を大きく越え、首位打者争いをするレベルに到達します。肩痛がようやく治った直後、今度は走者と接触し指を痛めます。それも癒えた一昨年の夏、打棒爆発、ついに1軍に戻ってきたのに、なぜか結果が出ず。マーティーも起用し続けてくれたのですが、16打数かけてようやく1本出た直後、右膝の靭帯を損傷し、長期離脱してしまいました。


去年戦列に復帰したものの、足の怪我の代償は大きく、打率が2割ちょっとに。昨オフには目の色が変わり、休日返上で自主トレをして、キャンプでも絶好調だったのですが、今度はなぜか全くと言っていい程チャンスなく、週に1度起用があるかないか、ヒットわずか3本でシーズンを終えています。


つまり、今、戦力外になるか否かのぎりぎりのところにいるのです。


入団して8年。確かにこの2年の成績だけを見たらアウトかもしれません。不可抗力とはいえ、あれだけ怪我だけはしちゃいけない、と言ってきたのに、怪我をした本人に非はあるでしょう。でも、まだ野球への情熱が冷めたわけではないんです。他球団じゃなく、カープでやりたい、とも言っています。カープには見向きもしない大物ドラフト候補や、大切に育てられたのを忘れファンにツバを吐いて移籍していく地元出身選手、優遇されていながら嫌々在籍しているかのような選手もいるのに、です。冷静に見ても、球団が去年来、「これから伸びる可能性ある若手」として他所から獲得した喜田剛、赤松、田中選手は、先輩か同級生でウエスタンでライバル。そしてカープは右打者が不足していますが、彼より若い右打ちの野手は、山本芳、小窪、鈴木選手の3人しかおらず、圧倒的に歳上が多いのです。


もう1度、ちゃんとチャンスをあげてもいいんじゃないでしょうか。いや、お願いです。チャンスをあげて下さい。


10月になればすぐ、戦力外通告が始まります。すでに彼もご家族も、覚悟をしているそうです。僕は、このまま彼が、ひっそりとカープを去ることになるかもしれないと思うと、いたたまれません。









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10月11日追記
甲斐君は昨日、来季の戦力外を通告されました。せっかく入って来てくれたのに、力になれず、ごめん。カープは、いつか輝く原石を、磨くのではなく摩耗させてしまった。しかも最後はあまりにも無礼な...。

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Category: 広島東洋カープ

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Janre: スポーツ

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雑木林のフレンチ食材再び 

さて、最近遠ざかっていた茸のお話。

P1070525_convert_20081225203441.jpgショーゴはじめ僕の家族が見つけると大喜びする茸の大本命、タマゴタケが、9月に入って見つかるようになりました。いつも7月中旬くらいから姿を現すのですが、今年は全然出て来ないので、もしや去年採りすぎたかと心配もしましたが、ただ単に条件があわなかっただけみたいで、我が家の近くに2カ所あるタマゴタケが生える林に、同時に出現し始めました。

林の地面の茶色と緑の中に突如、目立ちすぎる程の鮮やかな赤い色で出現する茸。根元には名前の由来となった卵のような真っ白のつぼ。図鑑でも目を引いていたこの茸を、成田の家の周りで見つけた時は感動しました。

これが出現し始めた時。まさにウズラか何かの卵が埋まっているよう。





P1070528_convert_20081225205152.jpgその翌日くらいになると、「卵」を割って真っ赤な傘が姿を現す。





P1070530_convert_20081225205322.jpg開くと赤い傘、オレンジと黄色のグラデーションの柄、根元の白いつぼと、なんとも見事な美しさ。




このタマゴタケ、食べられます派手な色している茸は毒がある、なんて思われがちですがそれは実は根拠ないんです。しかもただ食べられるのではなく、たいていのガイド本には、おいしいと書いてあるくらいです。中にはフランスでは高級食材と紹介しているものもありますが、僕は使っているのを見たことないですし、周りのコックさん達も誰も知りませんでした。

幸い、見分け間違えることはない茸です。初めてこれを見つけたのは3年前ですが、早速、食べてみました。野生の茸だぁ、と感動しました。が、アミガサタケとヤマドリタケモドキも採れるのを知ってしまった今、タマゴタケにはそこまでの旨味はなく、食材としては一枚も二枚も下というのが我が家での評価です。歯ごたえがなくポソポソしているのと、炒めた時に野生のえぐみがあるのがその理由です。バターでソテーしてクリームであえるのがあっていますが、そこに何か辛味や香りのスパイスを効かせるのがいいと思います。

味の評価は落ちるとはいえ、出現の仕方があまりにも唐突でかつ美しいタマゴタケには、一家みな、不思議さや面白さを感じ、虜になっています。ショーゴが蕾を見つけてとってきては、花瓶の中に湿らせた脱脂綿を敷いてそこにそっと置き、傘が開くのを楽しんでいます。我が家のシンボル的存在とさえいえるかもしれません。あるいはショーゴの人生を決めるものになるのかも?

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2008 今治の夏 ~夏の遊び方教えます 7 ~ 

今治で過ごす夏休みは、ご紹介してきた遊びまくる1日を1週間繰り返すだけ。ですが、飽きません。それは僕が興味あること、楽しいと思うこと、ふだんやりたくてもできないことが詰め込まれているからなのは当然ですが、同時に、今治がもはや故郷のようにいるだけで心地よい場所として馴染んでいるからだと思います。もっといい景色やもっといい場所は、あるいは他にあるかもしれません。個人的にも、例えば日本なら広島も上方も九州も沖縄諸島も大好きです。外国でも、住んでいたことのあるフランスのランスReimsとモンペリエMontpellierは今も心に残る街ですし、友人がいるスイス、スペイン、フィンランドには、美しく、僕の魂を揺さぶった風景も多々あります。ですが、一番好きなのは愛媛です、愛媛の今治です


そんな今治が他の地方都市同様、ずっと寂しげな様相を呈しているのが残念でなりません。本四連絡橋の開通に沸いていた当時から、僕にはすぐに先が苦しくなるのは見えていました。しまなみ海道は魅力でしたが、それにぶらさがりさえすればなんとかなるとでもいうかのような貧相な発想に基づく開発に、止めて欲しいと感じていました。このギャップはどこから生じるのか、それは、僕が外から見ているからこそ気づいている今治の良さや価値、そして魅力を、今治の皆さんは実は気づかれていないからでは、と思います。少なくとも、この20年、その良さを潰す方向にばかり舵をとっているような気がしてなりません。人工的に新しいハードを作っても、たいてい集客できるのは初めの一時だけ。1度見たらもう十分、残るのは負債と荒野です。でも、今治には古来からの素晴らしいハードが実はすでにあるのです。がある、がある、がある、その空間を吹き抜けるがあって、時間を紡いだ歴史がある。そして海の幸がおいしくて、山の幸も豊富。ダメ押しに温泉もある。


ところが近年、観光客を呼び込もうとした努力は、これらを活かそうとするのではなく、むしろ逆に壊す方向が強かった。厳しい言葉で言えば、田舎であることの素晴らしさを捨てて都市化すればなんとかなると考えた結果、似たような地方都市の群れに埋没した、そんな感じです。長く続いていた白砂青松の海岸線は、すったもんだの上に潰してしまいました。小さな島は海道を彩るアクセサリーである一方、中は過疎化に悩まされたままで活用もされていません。山は山火事があっという間に広がるほど荒れ果て、手入れがされているのは開通した高速や国道の周りだけ。風の音を楽しんでいますか?古代の痕跡は活かしていますか?枯れていく海の資源、PR不足の隠れた農作物の秀作。そんなこんなを、今治の皆さん、一度じっくり考えてはみませんか、天然の温泉にでもつかりながら。よそに真似できないような活性化を計るには、よそに揃えられないハードの魅力を活かすべきです。同じ発想、つまり、便利になりさえすれば潤うという幻想を捨てて、他の町、特に大都市にはできないことをしていけば、お客さんは来ます、都会から来ます


今治にまだいらしたことのないという方は、是非、訪れてみて下さい。何をするでもなく、何かに追い立てられるのでもなく、優雅に時間を過ごし、自分の立ち位置を整理する、そんな休日がお約束できます。しかも広島からは2時間、大阪からなら3時間、博多からでも半日で着きます。そして、この一見何もないと思われている場所の真価を、今治の人に教えてあげて下さい。間違いに気がついたらもっともっと栄える可能性があることを、伝えて欲しいです。


最後に、今までにご紹介していない今治のお気に入りスポット、魅力あると思う団体や企画のリンクを貼って、「2008 今治の夏」のシリーズを終えたいと思います。



伊予桜井漆器会館

 今治市桜井は250年前から昭和初期まで漆器で鳴らした土地。その桜井漆器について知りたい方、見たい方はここへどうぞ。社長は父の同級生で、今や桜井の名士。ちなみに、日本で月賦販売、すなわちローンを発祥させたのは、この漆器を扱った商人達という逸話も。湯ノ浦ICすぐそば。湯ノ浦ハイツから1キロ。

タオル美術館
 今治はタオル生産量日本一。タオル美術館は、一広株式会社が作ったタオルとアートの融合を目指した美術館で、今では今治のシンボル的存在。今治中心部からあえて離れた山の中という立地からしてセンスあるなぁと思っていたけれど、今では東京にも支店ができるほど成功している。湯ノ浦ハイツの目の前にある笠松山の反対側にあり、車で10分程。

いまばりタオルブティック
 財団法人今治地域地場産業振興センターが運営する今治タオルのショップ。伊勢丹や小田急百貨店とコラボレーションしているだけあり、今治タオルならなんでも揃ってしまう通販サイトであるだけでなく、タオルの善し悪しの見分け方、上手な使い方まで情報満載。

朝倉ダム湖畔緑水公園
 タオル美術館から車で10分とかからないところにある朝倉ダムの湖畔は、バーベキューやキャンプができる自然公園になっている。お花見の隠れた名所。雑木林もあり、カブトムシがたくさんいる。

亀老山展望台IMG_1582_convert_20090608154155.jpg
 来島海峡大橋で四国とつながる大島の展望台。ここからの眺めはしまなみ海道ナンバーワンと言われている。こんな感じ。

大山祇神社
 しまなみ海道中央に位置する大三島の神社で、瀬戸内海の守り神。ここの宝物館は源平時代の国宝や重要文化財の武具甲冑のほとんどを有していて必見。

日本食研株式会社
 「味の作曲家」日本食研は、今治が誇る食品メーカー。たれ、混合調味料の分野で、シェアナンバーワン。まだ訪れたことはないのですが、2005年にオープンした今治の本社工場は、一般の方も見学ができる人気スポットになっているそうで、僕も今度行かなきゃ。ホームページも流石今治という面白い作りで楽しめます。ちなみに千葉本社は僕の住む成田の隣、印旛村にあり、個人的に非常に親近感あります。

鯛めし弁当
 今治駅名物の駅弁。(株)二葉が作っている。1160円の一番高いのが特にお薦め。

瀬戸内しまなみ海道スリーデーマーチ
 毎年10月に開かれている、しまなみ海道を歩いて渡ろうという企画で、これにはうなった。実際、年々人気が出てきて、参加者が2000人を超えるようになった。僕もいつかは参加してみたい。

おいでや!(社)今治地方国立公園協会・今治地方観光協会
 情報は硬軟とりまぜてコンスタントに発信しているし、デザインもいい。この手の協会の中ではセンスがあると思う。

今治バリバリリンク集
 今治に関連したサイトを集めているリンク集。うちも紹介してくださ~い。
















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2008 今治の夏 ~夏の遊び方教えます 6 ~ 

バナナトラップを初めて仕掛けた日の夜と翌朝の驚きは、今でも忘れられません。バナナを足元の側溝に置いた外灯は坂の途中にあり、懐中電灯で地面を照らしながらそこを目がけて下って行くと、目に飛び込んできたのはその罠へと悠然と歩く特大のヒラタクワガタの♂!失神しそうになる程驚喜し、捕まえるや否や宿に戻り、両親に見せたのを、鮮明に憶えています。ヒラタクワガタを死骸でなく手にしたのは初めてでしたし、ましてや6センチを越える立派な♂。その夜は、足元や口元にオレンジ色の微毛を携えた、さながら虫の王者のようなヒラタクワガタの姿に飽かず見とれ、興奮し、ちゃんと寝られませんでした。

ところが翌朝もっと驚くことが

6時に起き出して、昨夜の出来事を噛み締めるように思い出しながら歩いて行き、そのトラップを覗くと、なんとなんと、バナナの下にまたまた同じくらいの特大のヒラタクワガタの♂!!昨日と同じだ!と思うと同時に、いや待て、あれは正夢だったのか、今初めて捕まえたのか?となかば錯乱状態に陥り、急いで部屋に引き返し、前夜採ったのが夢でもなんでもないのを、さらに今朝の獲物も現実であるのを、並べて確認しました。これがまた1ミリと違わない大きさのそっくりの2匹で、僕は狐につままれた気分になり、正直言うと、今となってはあれはやっぱり夢だったのではないか、とさえ思うのです。

バナナトラップと言っても、本に書いてあるようにストッキングに入れたりはしません。スーパーで見切り品として売られている黒ずみ始めた安いバナナを、ただ潰しながら置いて行くだけ。この時期なら潰したバナナを夕方の陽射しに晒すだけで発酵し、夜には甘酸っぱい香りを放ってくれますし、ストッキングを使うと回収するのが大変です。あちこちで木に干涸びたストッキングが放置されているのを見ますし、この10年くらいは湯ノ浦でさえそれを目にする機会が多くなりましたが、仕掛けた人は責任もってちゃんと回収して欲しいものです。そうそう、前の記事のコメントにも書きましたが、パイナップルをお酒に浸けて作った本格的なトラップを使うこともあります。こちらの方がさらに効果がある代わり、パイナップルをカットし、お酒で発酵させる準備を考えると、バナナの方がお手軽でお薦めです。

幸先よく2匹を捕まえて以来、外灯バナナトラップに夢中になりました。それまではカブトムシとノコギリクワガタだけだった獲物が、ヒラタクワガタが確実に採れるようになり、ターゲットはだんだんヒラタだけになっていきました。ところがその奇策を思いついた直後くらいの20年ほど前から湯ノ浦地区は開発が進みました。クアハウスができ、やがて、空き地にホテルが林立するようになると、明かりの数が膨大になり、外灯巡りはバナナをもってしても再び非効率な採集方法に戻ってしまいました。今では外灯には期待せず、小さい頃は片手で揺らせたのに30年近くかけて大きく成長し、樹液を出してくれるようになったコナラや、たぶん他の採集者はほとんど見逃してしまうのであろう、カミキリムシに荒らされているシラカシの樹液、さらにはそこにバナナを置くことで採集しています。

P1010046_convert_20090608151126.jpg今治市の某所にある、カミキリムシが巣食いあちこちから樹液が染みるシラカシの木。関東ではクヌギやコナラがボクドウガの幼虫が住み着くことで豊富な樹液を生み出していることが多いけれど、今治ではそれよりも、シラカシがシロスジカミキリにやられて穴だらけになったところから樹液が出ているのが目立つ。ヒラタクワガタはそんな木の割れ目に潜んでいるけれど、バナナの誘惑にはあっさり出てきてしまう。

開発はしまなみ海道の建設に伴うもので、湯ノ浦地区だけでなく今治全体で進み、山が切り開かれ、道路が増えました。大きな木がどんどんなくなったのと乾燥化で、ヒラタクワガタの個体の小型化と、乾いた土地でも生きていけるノコギリクワガタの数の増加が目立ちます。記録をずっとつけているのですが、ヒラタは最初に採集した2匹の大きな♂以降、それを越える大きい個体を自分の手では捕まえることができていません。97年と2000年に、湯ノ浦ハイツの現支配人の阿部さんが60ミリ半ばの特大個体を捕まえておいて下さった以外は、5センチを越えるのさえ珍しくなってきました。市内にあるペットショップを覗いても同じ傾向で、大物はほとんど見かけません。一方で、僕は捕まえてきたヒラタを繁殖させ、湯ノ浦ハイツの夏の催しに使っていただいたり、山に帰したりしています。今年は樹液の下で、鳥に食べられて死んだ大きな♂の頭を久々に見つけました。開発が落ち着き、木も育ち、あるいは少しずつ以前の姿を取り戻してきてくれているのかもしれません。

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2000年6月に湯ノ浦ハイツの明かりに来たのを阿部支配人が採集、僕にプレゼントしてくれた64ミリの♂。かっこいい~。阿部さんは、僕の毎年止むことなく続く虫採りを見ているうちにご自身でも興味をもたれてしまい、今ではちょっとしたカブトムシ・クワガタ博士。僕が訪れるのは最盛期を外れてもいるし、一方、阿部さんはばりばりの今治っ子ということもあり、ヒラタ採集は阿部さんの方が僕よりずっと上手。最近はお忙しくてフィールドに出られないみたいで、以前のように3年おきに大物を捕まえてくれていることはなくなってしまったのが残念だけれど、今治の色んな場所をご存知なので、子供とカブトムシやクワガタを採集したいお父さんお母さんは、来年の夏、是非ご相談を。きっと嬉々として教えてくれるでしょう。そんな宿、湯ノ浦ハイツを置いてそうそうないです。ハイツの皆さん、来年はまた展示用に里子に出しますからね~。



















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