仕上げよう!

最後の飾り付けに使う白髪ねぎは、黄色ピーマン、人参とともに、氷水に晒してパリッとさせておく。なんでこの3種を使うのかはこちらで復習を。そうそう、パセリもここで洗ってちぎる。
この手のものは、単なる飾りと割りきり早めに準備することが多いかもしれない。レストランでも意外にそう処理してしまっていることが多い。けれども、僕はそれはもったいないと思う。薬味には薬味の必要な味があり香りがある。例えば、今回はシャキシャキした食感を大事にしたいから水に晒したけれども、風味は要らない、というわけでは全くないので、浸けすぎてそれを薄くしてしまうのは避けたい。味や香りを優先させるなら水につけることはせずに直前に切る、という手だってある。大事なのは、たとえトッピングであっても、何のためにそれを使うのか、それを使うことでどうしたいのかを考えること。ここでの白髪ネギは、食感→味→色の順の重要度であり、しかも全てを使いたい。だから短時間晒すことに落ち着く。
とても小さなパーツだけれど、でも、ここにも料理の秘訣があるのです。ひとつひとつの作業を、「なんとなく」で済ませてしまうのは、どっかの監督の勘でやる野球や、ダメなキャッチャーのリードと一緒で、たまに運良くはまるかもしれないけれど、決まらない確率の方が圧倒的に大きい。料理は野球に似て、感性が大事といいつつ、基本は理詰め、「なぜ?」と考えることが必要なのだ。
お湯を沸かし、オーブンの余熱をつけたら、家族に「もうすぐご飯だよ〜、食事の準備して!」と声をかけよう。そして、鶏肉をオーブンに。

160℃で5分から10分くらい。何分火を入れるのかは、鶏肉次第。フライパンでどこまで焼いたかで変わって来る。竹串や爪楊枝でプスッと差してみて、浮き出る汁が真っ赤でなければ火は通っている。うっすらピンク色の汁が滲むくらいならもう大丈夫。余熱でちゃんと火は入る。
その間にアスパラガスを茹でる。

アスパラガスは下の方が固いので下を先に30秒くらい茹でてから穂先を。何分ですかとよく聞かれるけれど、2分くらい、としか言いようがない。だってこれまた太さによって変わって来るでしょう?。時間は目安でしかない。確実なのは食べてみること。僕は下の方をつまみ喰いして判断する(もっとも、アスパラガスくらいになると何百回と茹でているので、持っただけでわかることはわかる。僕の場合食べたくて仕方なくて食べていることも、正直、ままある)。
塩茹でする時は、たっぷりの湯量にきつめの塩を。海水くらいの、ちょっとしょっぱいな、くらいでいい。ちなみにこんな時にいい塩を使う必要は全くない。おいしい塩はそのまま口にいれるように使うもので、ここでは精製塩で十分。

すぐに食べるとはいえ、いったん氷水へ落とす。そうすることで火の入りを止めることができるだけでなく、色が鮮やかになる。なお、火は消しても、お湯は捨てない。後で、氷水で締めたアスパラを戻して温めるために使うのだ。
鶏肉をオーブンから出した、アスパラガスは氷水に落とした、薬味はザルに空けた、食卓の準備はOKだ、そうしたら、ソースを火にかける。もし水分飛んで固くなってたら少しずつ水を加えて調整。完成させたソースから飛んだのは水分だ、その分の水を加えれば元に戻る。沸いたら、ここでようやく白胡椒をひく。香りが命なので早々に入れて煮てしまったら意味がないのだ。
盛りつけは綺麗に、でも手早く!できれば熱くしたお皿に、アスパラガスを盛り、肉を載せ、ソースを流したら、トッピングを飾って完成!流石にその間の写真は僕ひとりでは撮れなかった。代わりにもう一度完成した料理を。

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